人の社会的活動には必ず廃棄物の発生が付随する。大学を例にとっても、その活動により、一般家庭と同様のごみから有害化学物質を含有する廃棄物や感染性廃棄物までさまざまな廃棄物が常に発生している。こうした廃棄物については、適切な対処、すなわち適正な無害化処理処分かもしくは資源としての循環再利用が求められるが、いずれの場合についてもその工程においては、プロセス自体の安全性だけでなく、その工程により環境保全上の支障が発生しないという環境安全性が不可欠である。循環型社会の形成を推進する中で、廃棄物資源の循環再利用や有害廃棄物の適正な無害化処理に関連する要素技術の開発においては、その環境 安全性についても十分に検討される必要がある。
本研究室では、化学的有害廃棄物の無害化処理及び廃棄物の資源エネルギー化に関連する要素 技術の開発とその技術の環境安全性評価に関する研究・教育を行っている。具体的には、超臨界水を利用した有害廃棄物の酸化分解や燃料ガス化、バイオマス系廃棄物の高効率炭化処理などについて研究を行っている。