研究室を選ぶ

研究室を選ぶことや指導教員を選ぶことは、あなたの大学院生活に大きな影響を与えるものです。

環境分野にも様々な専門の先生がいらっしゃるので、安易に決めることはお薦めできません。

例えば「リサイクル研究」といってもいろいろなタイプの研究があります。技術研究もあれば制度研究もありますし、リサイクルする対象物も地域も様々です。指導教員がどのような研究を行ってきて、現在どのような研究に取り組んでいるか、今後の研究としてどのような方向性を考えているか、をきちんと知っておくことが望ましいです。

そして、あなたが「What(何;研究対象)」に興味を持っているかをまず理解し、そのwhatを的確に指導できる研究室を選ぶことが大切です。

また、「How(どのように)」という研究手法・アプローチも重要です。

研究というのは、whatとhowの両方が揃ってはじめて成り立ちます。

あなたが興味を抱く環境問題について研究したいと考えても、研究へのアプローチは様々です。しかしながら、教員が指導できる研究手法には限界があります。また、教員によっても研究指導のスタイルが異なります。そのため、研究テーマが合致しているだけではなく、研究手法もあなたの期待するものであるか、事前に相談することが肝要です。

本研究室の指導教員は国立環境研究所の研究者であり、それぞれの研究分野で第一線で研究活動をしている自負があります。テーマと研究手法が合致していれば、あなたの興味をもつ研究課題を的確に指導できるでしょう。

ただし、研究に取り組む大前提として、あなた自身が「自分で考える」というプロセスが不可欠です。本研究室では、ゼミや個別指導において、学生の考える研究を実現していきます。具体的には、論理的に考えられているか、抜けている視点はないか、適切な手順で分析が行えているか、得られた結果が妥当であるか、など。このような、自ら考え、議論し、物事をまとめあげていく力は、研究だけでなく、今後の人生にも必ず役立つ力だと信じています。当研究室で研究をする学生には、このような力を身に付けて、巣立っていただきたいと期待しています。

指導が難しい研究テーマや他の研究室・大学で研究を実施する方がよいと思われる場合には、その旨、正直にお伝えします。研究室を決める前に、本研究室に興味のある方は是非連絡してください。あなたの考える「what(研究対象)」と「How(研究手法・アプローチ)」の両方が本研究室で実現可能かどうか一緒に考えます。

要点:「what(研究対象)」と「How(研究手法・アプローチ)」の両方を考えて、研究室を選んでください。

(肱岡靖明,藤井実,中島謙一)