> 研究テーマを仮決めする | 田崎・肱岡・中島研究室

研究テーマを仮決めする

 研究テーマを決めることは、思った以上に難しいことです。

 私自身、長年いろいろな研究をしてきましたが、研究テーマが決まれば、研究の3分の1が終わったようなものと考えています。それほど、何を研究するかは重要な部分です。研究論文をいくつも書いていない学生が研究テーマを決めることはさらに難しいことでしょう。悩んで当然です。
 しかしながら、研究室を選ぶ際には、自分が手がけたい研究テーマをある程度理解している必要があります。また、当環境システム学専攻では、入試において修士で実施したい研究の研究計画についての発表を求めています。
 つまり、配属先を決めるためにも、あなたはなんとかして、研究テーマの候補を考え出さなければなりません。

 まずは、興味のある環境問題や環境政策、研究のスタイルのキーワードをみつけてください。マスメディアの情報も重要ですが、それだけではニュース性のある研究テーマしか見つけることができませんし、これから重要となっていく研究テーマを見つけることができません。研究は世の中よりも一歩先を見ていないといけないのです。関連する学術雑誌を(論文等の記事の中身ではなく、論文タイトルやキーワードを)ざっと見ておくこともよいでしょう。我々指導教員が過去に手がけた研究論文を概観するものよいでしょう(メンバーのページにおける「詳しくはこちら」をご覧ください。研究成果のリストなどがあります)。そのなかで、何か気になったもの、そこにあなたの関心があるはずです。

 学生が大きすぎる研究テーマを提案してくることもあります。一流の研究者が5年、10年かけて実施する研究を、学生が数年で実施できるわけがありません。それを避けるためにも、できるだけ具体化して考えることを勧めています。「リサイクルの研究をしたい」「地球温暖化の研究をしたい」だけでは、まだまだ漠然としています。
 研究テーマは、配属後、議論をしながらブラッシュアップしていきます。なので、心配しすぎず、自分の興味が沸く研究の具体的なキーワードを見つけておいてください。

 今年度から本連携講座では、重点研究テーマを設定しました。下記テーマがそれらの一覧です。このなかかから自分のやりたいことに近い研究テーマを選んでいただいても構いません。配属後、教員と議論して研究で何を明らかにしたいかという「研究の問い」を深めていければと思います。

(田崎智宏)
平成29年度重点研究テーマ一覧
課題名概要
人口減少に適応した自治体資源循環・廃棄物処理システムの統合モデル開発と政策パッケージの効果分析
(指導教員:田崎)
自治体のリサイクル・廃棄物処理政策シナリオを検討・設定した上で、その全国的な効果を推計するモデルを開発し、その効果分析を行う。人口減少ならびに財政逼迫に直面する自治体が、広域化、施設の統合・廃止、民間委託などといった政策オプションを実施する効果を把握し、今後10年間の日本における廃棄物行政・施設整備の根幹となる知見をとりまとめる重要な研究。
(スキル:モデル開発と分析、一般廃棄物政策)
気候変動と連動した社会変動を考慮した適応に関する理論及び方法論に関する研究
(指導教員:肱岡)
気候変動のみならずそれに連動した社会変動を考慮した適応に関する理論的・方法論的側面を明らかにする研究を行います。
a) 気候変動影響と適応プロセスの解明:過去の膨大なデータと様々な理論に基づき,気候変動要因と社会・経済的要因を分離した影響の検出と原因特定に関する研究
b) 多層的適応戦略の開発:多分野間の気候変動影響と適応策の効果を統合的に評価する方法論の開発に関する研究
c) 適応実践のための理論構築:適応を様々な主体(自治体,企業,個人など)から捉え,適応策の展開を支える理論と方法論の基礎に関する研究
持続可能な資源利用に向けた物質フロー・サプライチェーンの構造および動態の解析
(指導教員:中島)
主に金属資源を対象として、(a)物質フロー・サプライチェーンの動態分析、(b)サプライチェーンを通じた資源利用および内在するリスク要因(含む環境問題、社会問題)の把握と解析、(c)素材技術や需給構造等の変化を想定したシナリオに対応した社会像の定量化等を踏まえて、持続可能な資源利用および資源管理への知見を引き出す研究。
(スキル:モデル開発と分析、Matlabを用いたプログラミングと演算)